サクランボの栄養と健康効果

サクランボの栄養面の概要

さてサクランボの栄養面についてですが、主成分はブドウ糖です。サクランボは他の果実と比較すると、エネルギーは少ないのですが、糖質は体にすぐに吸収されるブドウ糖であることが特徴のひとつです。


他の成分を見てみると、糖質以外では、カリウム、β-カロテンが多くなっており、鉄分の含有量も果物の中ではトップクラスとなっています。β-カロテンは、必要量に体内で応じてビタミンAになって作用します。体内に入ったβ-カロテンは、小腸で約3分の1が吸収されて、必要な量のみがビタミンAへと変換されるのです。もともとビタミンAは脂溶性ビタミンなので、過剰摂取に対しては注意が求められるのですが、β-カロテンなら、いくら摂取しても、必要な量しかつくられないので安心です。


鉄分は貧血体質の改善に効果があります。貧血ではなくても、コーヒー、紅茶をいつもたくさん飲むような人も、鉄分などのミネラルが不足がちになるのでお勧めです。


こうしてサクランボの栄養面をトータルでみてみると、それぞれの成分量は特筆して多いわけではないのですが、全体的には、糖質、ビタミンA、ビタミンC、更にはリン、カルシウム、カリウム、鉄分などのミネラル、カロテン、ビタミンB1、B2などを少しずつですがバランスよく含んでいます。ここがサクランボのいいところでしょう。


ただ、サクランボが店頭に並ぶ期間は長いとはいえません。そこでサクランボ酒を作っておくのもいいと思います。これは疲労回復、虚弱体質の改善に効果があり、中風や手足のしびれなどにも薬効があるとされています。